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水上武彦の
サステナビリティ経営論
無形資産/非財務資本を評価し融資する制度がスタート。新しい制度が広く活用され、サステナビリティ経営を促進することに期待
先般、「企業価値担保権」制度が始まりました。事業の将来性や技術力といった目に見えない価値を担保に、銀行などの金融機関が企業に融資する制度です。事業の将来性や技術力といった目に見えない価値を担保に、銀行などの金融機関が企業に融資する制度です。 銀行が企業に融資する場合、土地や建物などの有形資産を担保として設定するのが主流ですが、今後は知的財産、ブランド、顧客基盤などの無形資産を含む事業全体を担保にする「企業価値担保権」が認められるようになります。これまで融資を受けにくかった新興企業の成長や中小企業の再生のための資金需要などに応えやすくなると期待されています。 この無形資産価値の向上は日本企業の課題となっています。1990年代くらいからのポスト産業資本主義社会では、企業の差別化の源泉は知識となり、知的資本やそれを生み出す人的資本の重要性が高まりました。 そのため近年では、企業価値の多くを無形資産が占めるようになり、米国企業(S&P500)では、1975年に17%だった企業価値に占める無形資産の割合が2005年には80%、2020年には90%となってい
takehikomizukami
3 日前読了時間: 2分
レアアースリスクがサーキュラーエコノミーを加速し、イラン戦争がカーボンニュートラルを加速する。地政学とサステナビリティが絡み合う時代には、サステナビリティ経営にもより高度なインテリジェンスが求められる。
サステナビリティ経営においては、“フォーカシング・イベント(Focusing Event)”への感度の高さが重要だ。 フォーカシング・イベントとは、マスコミや市民、政策担当者が急速に社会課題に注目し、対策を進めるきっかけとなる出来事のことで、日米の政権交代なども含む。 サステナビリティを促進することにつながるこれまでのフォーカシング・イベントとしては、以下のようなものがあった。 2018年、鼻にストローが突き刺さったウミガメの動画、餓死したクジラの胃の中から大量のプラスチックごみが出てきた画像などがSNSで広く共有されたことで、海洋プラスチック問題が急速に注目されるようになった。 2017年、フォルクスワーゲンのディーゼル不正問題を受けて、欧州自動車メーカーが、ディーゼル車でCO2規制に対応する戦略が狂い、EVシフトを進めざるを得ない状況になったため、欧州で、2035年までにガソリン車・ディーゼル車の販売を禁止する合意がなされるなど、急速に自動車の脱化石燃料化、EVの化の動きが進んだ。 2013年、バングラデシュのラナ・プラザ崩落事故で、アパレル
takehikomizukami
5月22日読了時間: 3分
ジョン・コッターの「変革のための8段階のプロセス」は、企業のサステナビリティ経営に向けた変革、国際社会や国家のサステナビリティ推進に向けた変革、人口減少の中で地域を持続可能にしていくための変革など、様々な変革に応用できる。
リーダーシップ論で有名なジョン・コッター、ハーバードビジネススクール名誉教授は、多くの企業が変革に失敗している理由とその成功確率をどう高めるかを研究しました。市場環境の変化が不確実で急速な現代では、組織はそれに適応するために変革していかなければなりません。コッターは、研究結果を「変革のための8段階のプロセス」としてまとめています。 8段階のプロセスは、以下です。 ①危機意識を高める 企業の場合は、市場や競合の状況などのファクトを分析し、自社にとってのリスクや機会を可視化するなどして「危機意識」を共有します。 ②変革推進のための連帯チームを築く 変革をリードするためのスキル、人脈、信頼、評判、権限を備えたチームを築きます。 ③ビジョンと戦略を生み出す 変革に導くためにビジョンを生み出し、ビジョンを実現するための戦略を立案します。簡潔で心躍るビジョンや戦略を描けるかが、変革の成否を左右します。 なお、コッターはビジョンを「将来のあるべき姿を示すもので、なぜ人材がそのような将来を築くことに努力すべきなのかを明確に、あるいは暗示的に説明したもの」と定義し
takehikomizukami
5月15日読了時間: 3分
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